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2012

土の巡礼

Echigo-Tsumari Art Triennale 2012
Soil Pilgrimage

Soil Museum もぐらの館(新潟)

土、他

制作協力:本田將人、小松エマ、大河原善久

2012

土の巡礼

Echigo-Tsumari Art Triennale 2012
Soil Pilgrimage

Soil Museum もぐらの館(新潟)

土、他

制作協力:本田將人、小松エマ、大河原善久

Echigo-Tsumari Art Triennale 2012
Soil Pilgrimage

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2012において、Soil Museum もぐらの館で発表された南条嘉毅《土の巡礼》。廃校となった旧下条小学校とその周辺を徒歩で繰り返し取材し、各地点の風景を現地の土で窓ガラスに描いた。土の風景は光を受けて影となり床に落ち、同時に窓外の実景を借景として取り込む。過去作も併置され、土を介して各地の記憶が巡る空間が立ち上がった。

 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2012において、《Soil Museum もぐらの館》は「土」を軸に、人と土地の関係を多角的に捉え直す展示として構成された。旧下条小学校を舞台に、土を素材・研究対象・記憶の媒体として扱う、盛職人、陶芸家、土壌学研究者、写真か、画家など多様な実践が展開された。


 南条嘉毅《土の巡礼》は、この廃校を中心に、周辺地域を徒歩で繰り返し歩き、取材を重ねるプロセスから生まれた作品である。本作は各地点で採取した土を用いて、その土地の風景を窓ガラス上に描くことを主軸としている。描かれた土の風景は、自然光を受けることで影となり、教室の床に像を結ぶ。同時に、窓の向こうに広がる現在の風景を借景として取り込み、内と外、過去と現在を重ね合わせる装置として機能する。

例えば、窓外の畑で藁を焼く煙が、土で描かれた風景と重なり合う瞬間には、偶発的な出来事が作品の一部として組み込まれる。ここでは、固定された図像ではなく、時間とともに変化する状況そのものが風景として立ち現れる。

また本展では、新作に加え、南条がこれまで日本各地で制作してきた現地の土を用いた作品も同列に展示された。異なる土地の土が一つの空間に集積することで、鑑賞者は土を介して各地の景色を横断的に感じ取ることになる。《土の巡礼》は、移動・採取・描写を通じて、風景を固定的な像ではなく、身体的経験として再構築する試みとして位置づけられる。

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