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2003
南条嘉毅個展 " 東京都渋谷区神宮前 5-46-13 2003.12.23~2003.12.28 "
Solo Exhibition " 5-46-13 Jingumae Shibuya-ku,Tokyo 2003.12.23-2003.12.28 "
ギャラリーエス(東京)
パネル、綿布、土、他
2003
南条嘉毅個展 " 東京都渋谷区神宮前 5-46-13 2003.12.23~2003.12.28 "
Solo Exhibition " 5-46-13 Jingumae Shibuya-ku,Tokyo 2003.12.23-2003.12.28 "
ギャラリーエス(東京)
パネル、綿布、土、他


本展は、伊勢から熊野へと続く古道を実際に歩き、峠や棚田、石の道標、深い山々といった風景を巡りながら制作された個展である。各地で撮影した写真と、その場所で採取した土を用い、風景を単なる視覚像ではなく、土地の物質性を内包した絵画として構成した。作品のタイトルには採取地点の住所と時間が記され、歩行と制作を結びつけた実践の記録として提示されている。

本展は、那智滝を描いた鎌倉時代の絵画が、自然崇拝を背景としながら人物を描かずに「風景」として成立している点への関心を起点としている。風景を絵にする必然性がどこにあったのかを身体的に確かめるため、作家は伊勢神宮から熊野古道へと至る道程を実際に歩き、峠、棚田、石の常夜灯や道標、田畑、深い山々など、地図を手に各所を巡った。
歩行の過程で心に留まった場所を撮影し、その土地の土を採取するという行為は、風景を視覚情報として記録するだけでなく、場所そのものの痕跡を作品に取り込む試みである。制作では、写真を手がかりに構成された画面に、採取した土を用いることで、絵画の平面性を保ちながらも、実際の空間や時間の層を内包する表現が志向された。
各作品のタイトルには、風景と土を採取した具体的な住所と時間が付され、展覧会タイトルには会場の所在地が用いられている。これにより、個々の作品と展示空間、そして作家の歩行の経験が連続した一つの地理的・時間的構造として結び付けられている。本展は、風景を描く行為を「歩くこと」「採取すること」「定着させること」の連なりとして捉え直し、場所と絵画の関係を静かに問い直す試みである。
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