top of page

2007

南条嘉毅個展 " 土世界-The world of the soil- "

Solo Exhibition " -The world of the soil- "

COEXIST(東京)

土、映像、他

企画:深瀬記念視覚芸術保存基金
キュレ-ション:花坂陽朗
協力:YUKARI ART CONTEMPORARY

2007

南条嘉毅個展 " 土世界-The world of the soil- "

Solo Exhibition " -The world of the soil- "

COEXIST(東京)

土、映像、他

企画:深瀬記念視覚芸術保存基金
キュレ-ション:花坂陽朗
協力:YUKARI ART CONTEMPORARY

Solo Exhibition " -The world of the soil- "

南条嘉毅は、モチーフとして描いた土地の土そのものを素材として「風景画」を制作している若手作家です。
日本の風景をモチーフにその土地の風景を出来るだけ単調に且つシンプルな画面構成を基本とする彼の作品ですが、土の選定、風景の選択もあわせてその制作作業は非常に緻密で繊細な作業を要します。
土で描く景観、モチーフとしている土地や環境。移りゆく様々な土地を風景画として画面に定着させるだけでなく、その場にある「土」をも定着させることで、「今ある原風景」を後世への記録・記憶として定着させる彼のこれまでとは違う「風景絵画」をこの機会にぜひご高覧ください。

-現代の原風景-


 南条嘉毅は、モチーフとして描いた土地の土そのものを素材として「風景画」を制作しています。

 日本の風景をモチーフにその土地の風景を出来るだけ単調に且つシンプルな画面構成を基本とするのが彼の作品の特徴ですが、土の選定、風景の選択も合わせたその制作は非常に緻密で繊細な作業であり、多くの時間と集中力を必要とします。

 彼は、自ら現地へ出向き綿密な取材をすることから制作の糸口を探り、自身の五官から五感へ感じた風景のみを画面へ現場の土とともに定着させていきます。単純に「土」といえど、その土地により土の主成分が異なるため、作品もその土地により微妙な色の変化を見せていきます。土で描く景観、モチーフとしている土地や環境など移りゆく様々な土地を風景画として画面に定着させるだけでなく、純粋な天然色である「土」をそのまま作品に定着させることで、「今ある原風景」を後世への記録・記憶として定着させる行為=作品へと変換させていきます。


[交通手段が発達した中、自分の足で歩いて風景を見る機会が、少なくなっています。旅行や移動先で、観光ガイドばかり眺めるのではなく自分の歩幅で、自分の視線で目標物だけでなく、その過程の風景もじっくりと見る…。僕は「見つめる事」で環境の事を知り現代を捉えているのかもしれません。]

 自身の足で様々な土地をめぐり、そして様々な土と出会い見つめる彼の制作上の作業は、人間という生物が、この地上に立って生きていることを、改めて実感・体感する行為とも捉えることができます。我々がこの地上に立ち生きるために必要なこと。人間一人で生きているのではなく、全ての環境と干渉し合って生きねばならない事を考えれば、「まず大地に立つ」地上そのものである「土」は、なくてはならない重要な環境のひとつである事は言うまでもありません。

 我々は、「土」を素材に「風景画」を制作する彼のアプローチから、「今ある原風景」を鑑賞する事で「土の上に立つこと・そこから見えるもの、そして考えること」という直接的であり且つ根源的伏線を見いだす事ができるのではないでしょうか。


深瀬記念視覚芸術保存基金 Fukase and Associate Curators (キュレーション:花坂陽朗)

bottom of page